新しいトレーニング・「ゆる」(1)

今から3年近く前、白馬にこもってスキーしていた頃、投宿先に置いてあった一冊の本を読む機会があった。そのタイトルは

「高岡英夫は語る『すべてはゆるむこと』」

武術家の高岡英夫という人を紹介した本で、内容がまたすごかった。合気で一度に何人もの大人をコロコロ転がしたり、剣術の師範クラスが動く間もなく立ち合いで斬られたり(もちろん真剣ではないけど)といった話から、果てはコップに瓶ビールを注げば生ビールのようにきめ細かな泡が立っていつまでも消えないだの、若い頃はすれ違いに歩いてくる人の頭上を飛び越えただの相当アヤしいエピソードまであった。いずれこの人に相当な興味を持ったのは確かで、岩手に帰ったらもっと調べてみようと思っていた。そして・・・

そのまま忘れ去っていた。(*´д`;)

そして数シーズンが過ぎたある日、ラジオで古武術を現代スポーツに応用して云々と話しているのを聞き、ふと昔読んだ本の事を思い出した。
そしてネットで調べてみると・・・ウジャウジャあった。著書やビデオの紹介、実践者の話やら、掲示板には「このメソッドは本物だ」「高岡はインチキ野郎だ」等々。外野の言うことを鵜呑みにするより自分の目で確かめてみたいと思い、本を数冊購入した。もちろん、「高岡英夫は語る・・・」も含めて。


著書の中で書いていることの要約は大体次のようである。

宮本武蔵やイチローなど、身体運動において高いパフォーマンスを発揮する人(このような人を「達人」と呼んでいる)には共通点がある。それは、体が非常にゆるんでいるということ。このゆるみ具合が、我々の考えているような肩の力を抜いてリラックスなんてレベルではなく、「骨や関節がとろけちゃってどこに行ったか分からない」ほどゆるむらしい。
他にも達人の共通点はいくつかあって、その動きに迫るためのメソッドが考案されているのだが、ベースとなり重要視されているのが上述のものであり、こう呼ばれている。

「ゆる」

体を「ゆする」と各パーツが「ゆれる」、そして「ゆるむ」というところから2字を取ってこの名がついた。ゆるむことの効能は身体パフォーマンス向上のみならず、体を楽に健康にし、気持ちまで明るくなってしまうというおまけつき。そしてそのための体操が「ゆる体操」だ。


「ゆる体操ってどういう体操なんだ?どうやるんだ?」
ここまで足を踏み入れてしまったらもう後には引けない、実践あるのみ!そして入手したのが「クリームミルクのゆる体操」と「達人トレーニング入門」。その具体的な内容とは・・・

<続く>

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